治安が気になる観光客は多いのではないでしょうか? 「バルセロナ」を聞いたら、多くの旅行者の頭に「治安が悪い」、「ジプシーの子供」、「ニセ警察官」、「スリが多い」、「ひったくり」などのイメージが浮かぶでしょう。実際は、バルセロナ(スペイン)の治安はどうですか?危険な地区(分かりやすい観光マップ、2025年版)、スリの被害に遭わない対策(重要な安全性情報)、スリ体験談、最新ニュース、治安状況をまとめました。まず、バルセロナを観光する時は、命に関わるような危険はありませんが、身の安全を守りましょう。
私は旅行者ではありませんが、19年前から仕事でバルセロナ観光地をよく見て回ったり、美術館の係員と話したり、公共交通機関をよく使ったりします。また、地元のテレビニュースを見るので、バルセロナの治安・安全性・スリの手口などがよく分かったではないかと思います。
言うまでもなく、バルセロナにはスリが多いです。スリは”プロ”で、手先が器用です。子供、女性とお年寄りのスリもいますよ!ジプシーの乞食もいます。まず、スリに遭わないように人の前で貴重品を取り出さないで下さい。
トリップ・アドバイザーがアンケートを実地した結果によると、ヨーロッパでスリに遭う可能性の高い観光地は、高い順にバルセロナ、ローマ、プラハ、マドリッドとパリで、バルセロナは、残念ながら、ナンバー・ワンです。
スリは込んでいる場所と団体さんが大好き!
在バルセロナ日本国総領事館によると、 最近、スリ、置き引き、ニセ警察官、ひったくり、首締め強盗などが増えています。一番危険な場所は、サンツ駅、地下鉄駅、ゴシック地区、サグラダ・ファミリアの周辺、ランブラス通り、モンジュイックの丘、カンプノウスタジアム等です 。
随分注意した方が良いです。バルセロナ空港に到着した時に空港の観光局で在バルセロナ日本国総領事館が発行する日本語パンフレットを是非取って下さい。
観光客にとっては、バルセロナの最も危険な場所は次のようです:
よく知られていますが、ヨーロッパの地下鉄にはスリが多いです。一番危険な場所は、車内(特にドア付近)、駅のホーム、エスカレーターと通路です。エスカレーターより階段の方がいいです。スリはよくグループで(2〜5人)行動します。ツーリストのふりをするスリ(地図を持って、色々調べるふりをしているスリ)もいます。
スリ体験談:バルセロナ国際空港からホテルまで送迎した時は、お客さんの希望で公共交通機関(列車+地下鉄)を使いました。ホテル付近の Tetuan 駅で降りた後に若い人3人が近づきました。間違いなく、スリ3人・・・お客さん女性二人がパニック状態になりましたが、その時に僕は ホームのベンチに座りましょう と言い出しました。若い人3人が、へえ?して、数秒を考えてから離れました。私達はスリのことが分かっていたので、その3人は他のターゲットを探したでしょう。
対策:安全のため、スーツケースを持っている時、タクシーに乗りましょう。
スリ体験談:お客さんと一緒に海岸のレストランを出て、込んでいる地下鉄4号線を使いました(夏だったので、多くの人がビーチから街の中心地に戻っていた)。Jaume I 駅でスーツを着ている太っている男性1人と彼の仲間(痩せている男性)が私達のすぐ側まで来ました。へえ?と思ったので、緊張しました・・・地下鉄が動いたので、太っている男性はドアに腕を立てかけて、自分の腕に脱いだジャケットを広くかけました。ジャケットの下で(隠れているから)お客さんのハンドバッグの中身を指先で調べていました!
スリ体験談:ある日、お客さんと一緒に Drassanes 駅のホームで地下鉄3号線を待っていました。数分後に地下鉄が駅に到着しました。私達が車輌に入った途端に知らない若い女性二人が私達のすぐ後ろに突入しようとしました。スリの手口だったので、僕は腕でオーバージェスチャーをしながら、大きな声で「来ないで!来ないで!」と叫びました。スリはホームに残されました。その後、お客さんが笑って、 面白かった、面白かった! と言いました 。
地下鉄でトラブルが起こったら、ホームと車内を巡回している、犬を連れているセキュリティー・マンに声を掛けて下さい。
スリ体験談:10年以上前の話ですが、ある日、一人でバルセロナ、スペイン広場にいました。地下鉄の改札で困っている日本人2人を見かけました。近くまで行って「お困りですか?」と質問しました。学生かな?(若い男性2人)は、僕を見て、荷物を取って、何も言わずに走って逃げました・・・僕がスリに見られた!ショックでした・・・(涙)
市バス:街の中心地からグエル公園まで行く24番バスにもスリが本当に多いです。
スリ体験談:グエル公園を見学した後に市バスでグラシア大通りに戻ろうと思って、24番バスに乗りました。午後5時過ぎだったので、込んでいました。私達はバスの真ん中にいましたが、若いカップルがすぐ側まで近づきました(バスが込んでいるのに、彼らは図々しくバス内で速く移動しますが・・・)。ターゲットは、背負ったリュックでした。
日本人を含めて、アジアの方は帽子をよく被ります。ヨーロッパ人は街にいる時には帽子を被りません。帽子は目立つので、スリのターゲットになるではないかと思います。
ツーリストバス:外国人には2階建ての観光バスは人気がある交通機関です。バス停には、観光客が多くて、スリがうろうろする場所です。
空港バス:スリはシャトルバスの中にいません。安心できると思います。
バルセロナ空港:ごった返す場所でスーツケースやハンドバッグに十分注意しましょう。
サンツ駅:
国有鉄道駅では、地元の人もスリのターゲットになりますよ。
体験談: 階段を下りて、ホームに着いたらリュックのファスナーが開いていて、財布がもうなかった・・・
対策:リュックは後ろではなく、体の前に置きます。
対策:セキュリティベルトを使った方が良い。
対策:ズボンの後ろポケットに財布やスマートフォンを絶対入れないで下さい。後ろポケットに財布を入れた状態でエスカレーターに乗ると、一番上に着いた時は、財布はポケットの中にもうありません!
タクシー:ボッタクリ価格
お客さんに 空港からホテルまで、65 ユーロを支払ったよ と言われた時、驚きました。40~45 ユーロを超えたら、ボッタクリ価格です。
タクシーを降りる前に領収書を要求しましょう。
支払ったタクシー代が不思議だと思ったら、タクシーを降りた後にナンバープレートの写真を撮ります。
パスポートが盗まれた場合、必ず、在バルセロナ日本国領事館に連絡して下さい。
緊急連絡先:
サグラダファミリア:
スリ体験談:ジプシー系の少年達が近づいて 請願書にサインしてくれませんか? と質問します。サインする間に財布などが無くなります。
スリ体験談:スリではないですが、ホームレスの男性一人が観光客にしつこくお金をせびます。
対策:一番大事なのは目を合わさない事です。お金をせびるホームレスを見ないふりをして下さい。
ガウディ通り:
サグラダファミリアとサンパウ病院の間の通りはガウディ通りです。お店、プラタナスの木、ベンチが多いので、いい感じの通りですが、ニセ警官が出没しています。
バルセロナ旧市街では、避けた方が良い地区は、この4つです:
A ゾーン: Avinguda del Paral·lel とモンジュイックの丘の間の地区(観光地では無い)、
B ゾーン: Avinguda del Paral·lel、Carrer del Portal Sta Madrona、Ramblas 通り、Carrer del Pelai、Ronda de Sant Antoni、Ronda de Sant Pau に囲まれている地区、
C ゾーン:、ランブラス通り、Carrer Ferran、Via Laeitana、Passeig de Colom に囲まれている地区、
D ゾーン: Carrer de la Princesa、Passeig de Lluis Companys、Ronda de Sant Pere、Via Laietana に囲まれている地区。カタルーニャ音楽堂(D ゾーンの左上の角)に通じる道は、大丈夫。
ランブラス通り:
最近、見かけませんが、念のため、書いておきます:ラスランブラス通りの地面に布を置いて、サイコロで遊ぶ男性達。 あなた!お金を掛けないか? と観光客に質問します。スリのグループです。危ない人は、背負ったリュックや後ろポケットを調べる男性達。
ストリートパフォーマンスがある場所では人が集まるので、スリがやってきます。
24時間、警官2人はパトロールでランブラス通りを歩いています。
2017年8月17日にランブラス通りでテロ事件が起きました。その時から歩行者が多い通りにものすごく大きな植木鉢が置いてあります。ハイスピードで走る車・トラックはもう通れません。
レイアル広場:
きれいな広場ですが、怪しい人が多いので、注意しましょう。裏側の細い通り(レイアル広場と港の間)では、お昼でもマヤクが売られています。またセックスショップが有り、体を売る女性がうろうろと歩き回っています。
ボケリア市場:人気がある市場で常に込んでいます。
あまり見かけませんが、時々サンジュゼップ市場の入口にセキュリティーマン2人が観光客に リュックは体の前! と言ってくれます。
ゴシック地区:
体験談:冬は早く暗くなるので、お客さんと一緒に夜になってからカテドラルの裏側にあるサン・フェリップ・ネリ広場にいました(大好きな場所!)。突然、北アフリカからの男性2人が来て、挨拶せずに紙を読ませました。何これ?と思ったら、男性一人がすでにお客さんのリュックのファスナーを開けていました。
体験談:直前にガイド依頼が入ってきました。次の日、お客さん(退職した男性1名)に会いましたが、前日にお一人の時、スリに遭ったらしいです。カテドラルとコロン・ホテル辺りで、ベンチに座っていた間に お金を落としたよ! と言われたらしいです。足元を見たら、 何が・・・僕のお金ではないんですが・・・ と答えました。体の横に置いてあった旅行用鞄は、もう無かったです。日本大使館などに行ったので、観光する時間が無かったです。次の日、仕方が無くガイドを頼みました。
体験談:お客さんと一緒にカテドラルを見学した後にゴシック地区をぶらぶら歩きました。横の細い通りで、男性一人が地面でカラフルなマフラーを売っていました。お客さんはマフラーを見ていた時に、僕は「へえ?」・・・誰が後ろにいるじゃないかと思いました。東ヨーロッパからの若い女性4人がいて、一人は僕のリュックのファスナーを開けようとしていました。下手な女性で、すぐに気が付きました。ラッキーでした!マフラーを売る男性も怒って、 ほら!やめてよ! とスリに叫びました。彼女達は、何気なくゆっくりと離れました。
僕は旧市街を歩く時、体の前にリュックを置きますが、その時は忘れていました・・・
ラバル地区:不法滞在者が多い地区。
麻薬(チョコレートを買わない?と聞かれたら、麻薬のことですよ!)、ひったくり、不良グループが多い地区です。
お昼でもラバル地区を歩いたら、不安になりますよ。
ナイフ犯罪、小刀で戦うギャング、マヤク暴力のようなニュースがたまに聞きます。
体験談:ラバル地区に泊まったお客さん4名(30代の女性2名とお母さん達2名): 怖くて、ガイドさんがいなかったら、最後の日までアパートメントを全然出なかったでしょう と言われました。
ラバル地区のホテルに泊まることをやめた方が良い。
暗くなってから一人行動を避けた方が良い。
ボルン地区:
ピカソ美術館はよく込んでいます。事前予約なしで来る観光客は狭いモンカダ通りで並びます。並ぶことをフリするピックポケットは、コッソリとリュックから貴重品を盗みます。
体験談:カタルーニャ音楽堂の前、スリ3人(女性)を見たので、係員に言いました。 警察に電話するわ と係員が言いましたが、警官が来る前に私達は次の観光スポットに行きました・・・
カタルーニャ広場:観光客がとても多い広場。
コルテイングレスのデパ地下で惣菜料理を買おうと思ったお客さんは、番号札を発行する機械から番号札を取りました。カタルーニャ風のホウレン草、フィデウア等を買った後にポケットから財布を出して持ち帰る料理を支払いました。支払った後に財布をズボンのポケットに戻しました。数分後にポケットを触ったら、財布が・・・もうなかったです。よく考えたら、財布をポケットに戻した途端に身長が低い女性に取られてしまいました。その女性は、番号札を取って、呼ばれる順番を待つことをフリをして、財布を盗めます。
モンジュイックの丘:
ミロ美術館、カタルーニャ美術館では特に問題が無いと思いますが、人がいない場所に行かない方が良いです。
体験談:ゴンドラ、チケット売り場の前の行列でスリのグループを見たことがあります。観光客のように並びますが、スリは一番黙っている人たちで、風景などを見ていません:観光客のポケット、ハンドバッグやバックパックを精査しています。
噴水ショー:
体験談:記録を破った!(涙)お客さんと一緒に噴水ショーを見に行きました。僕はボディーガードではないんですが、ショーより周りの観客をよく見ます。突然、スリ12人のグループを見かけました!12人・・・6人ぐらいターゲットになってしまった観光客を流用します。4人ぐらい警官が来ないかどうかをチェックしています。2人はリュックの中身を盗めます。ターゲットになってしまった観光客のカップルは(信じがたいですが)何も気が付きません。他の観客は(スリのグループが怖いので) 危ないよ! とか、何も言いません。
危険なエリアは、噴水ショーの前の横断橋:狭いから人ごみになってしまい、スリがいる場所です・・・
新市街(アイシャンプラ地区):
絶対避けた方がいい地区は、次の赤い地区です:
左上の E ゾーンの近くの黄色いマーク:サンツ駅。サンツ駅周辺は、夜出歩かない方が良い。
体験談:カサバトリョ付近(アラゴ通り)で観光地図とカメラを持って、英語で サグラダファミリアはどこ? と質問した女性二人。なぜ地元の人ではなく、観光客に聞くの?不思議ではないですか?
Tシャツにマヨネーズがあるよ と親切に教えてくれる人は、グループで行動するスリだと考えて下さい。マヨネーズをふき取る時に、ハンドバッグやリュックから財布が盗まれます!ケチャップスリもいます。
体験談:グラシア大通りを歩いて、女性2人が来て、お客さんのハンドバッグに観光マップを置いて「カサミラって、あっち?」と質問しました。なぜハンドバッグに地図を置いたか(見やすくなるからではなく)片手で財布を探していた!
テラスのテーブルにディジカメや携帯電話を置かないで下さい。すぐに取られますよ!
国際会議場の敷地内(信じられませんが:敷地内)にもスリがいます。
サッカースタジアム:
サッカー試合が始まる前にスタジアム付近で「チケット・コントロール」と言われたら、無料でサッカー試合が観戦したい人かもしれません・・・
対策:スタジアムのゲートに着くまでにチケットを出しません。
スリの被害に遭った場合は、すぐに警察に電話して下さい(英語が通じます)。
緊急連絡先:
パスポートが盗まれないようにホテルのロッカーに入れます。
よく聞く話:
外国人の観光客は、何十時間に飛行機に乗って、やっとバルセロナの高級ホテルに到着します。ホテルのフロントで体のすぐ側にスーツケースと鞄を置いて、チェックイン手続きします。フロント系はルームの鍵を渡して、隣(1m以内)にあった鞄は、もうない!観光客もフロント係も何も気が付かなかったです。不思議な話ですが、本当の出来事です。
対策:床にバッグを置く場合は、取っ手を足に引っ掛けておきます。
監視カメラが多いですが、あまり役に立ちません・・・盗まれたモノが戻ってきません。
食事:
ハンドバッグも持っていかないようにして下さい。ハンカチ、カメラ、地図の入っている小さなリュックサックで充分でしょう。レストラン、喫茶店で休憩する時、このリュックサックを地面に置かないで下さい。テーブルにも置かないで下さい。椅子の背もたれに掛けないで下さい。置き引きの被害者になってしまいます。じゃあ、どこに置いたらいいでしょうか?膝の上が一番いい場所だと思います。それか、私が旅行する時、よくするのは、足元にリュックを置いて、椅子の足をリュックの紐に通しておきます。
スマートフォンはカフェやテラスのテーブルの上におきっぱなしにしないで下さい。
対策:カフェやレストランで隣の椅子や床にハンドバッグを置きません。
現金:
ATMで現金を下ろす時、他人が暗所番号が見えないようにして下さい。
両替所や銀行を出る前に、お札などを片付けて下さい。
クレジットカードを紛失した場合は、すぐに日本のお客様センターに電話して下さい。
緊急連絡先:
今週のニュースはツイッターへ、どうぞ。
2023年1月 |
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イギリスの日刊タブロイド、ミラーにより、ヨーロッパではスリが一番多い場所はバルセロナのランブラス通りです(涙)。 |
2022年3月 |
観光産業が再スタートしたので、観光客が多くなりました。パンデミックの前と比べると、スリが少ないかもしれませんが、有名腕時計ブランドがスリのターゲットになっています。 |
2019年10月14日 |
カタルーニャ独立について、マドリードにある最高裁判所の判決があってから、カタルーニャ全土でデモが起こっていますが、いつ行われるか、どこで行なわれるか、いつまで行なわれるか、現時点では、知られていません。予告なしに、突然大勢の人が集まるので、30分後の街の状況は、想像できません。地元の人は、もちろん、いつものように生活しています:学校が終ったら、子供は公園で遊びます。夕方から年配の方は街のベンチに座り、ゆっくりと時間を過ごします。私の日常生活が全く変わっていません。デモと言っても、アウトドーア・パーティーのような集まりです!私は、毎日、お客様と一緒にバルセロナやカタルーニャの観光地を訪れます。ラッキーで、悪い影響を受けたことはありません。 |
2019年8月~9月 |
スペイン警察、カタルーニャ州立警察とバルセロナ市立警察が、数回、地下鉄駅に入り、多くのスリを逮捕しました。 |
2019年7月 |
「毎日、バルセロナの地下鉄では、スリ100人ぐらいうろうろしている」とバルセロナ警察庁が述べました。 |
2018年11月 |
2017年と比べると、バルセロナ旧市街での強盗が+44%増えたようです。新しいモデルのスマートフォンと高級腕時計が特に泥棒のターゲットになります。 |
なぜスリが減っていかないか、スペインの法律が甘いからです・・・なかなか逮捕されません。
スリは、どんな人ですか?長いスカートとサンダルを着ている東欧諸国からの若い女性(ジプシー系、金髪、18歳~20歳ごろ)が多いです。
ご参考までに様々な体験談を書きました。珍しくて多くないので、ひったくり、殺人事件や首絞め強盗はあまり書きませんでした。
ところで、安全のため、 日本でしないことは、外国でもしない ことを忘れないで下さい。
注意したら、安全にバルセロナ観光を楽しむことも出来ますよ。
ご利用は、読者御自身の判断でお願いいたします。
「カタルーニャ観光」は、一切の責任を負いません。