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聖地モンセラット、歴史・建築・自然・観光情報を徹底解説


モンセラットはバルセロナ付近の修道院・山です。険しい崖に囲まれているモンセラット教会の歴史がとても深いです:1000年前にオリバー修道院長がカタルーニャ内陸で新しい修道院を造りました。中世の時代にモンセラットの黒いマリア様の奇跡がたくさん起きたので、モンセラットは聖地になり、黒いマリア様はカタルーニャの守護聖人になりました。現在、モンセラット・ノコギリ山は人気観光スポットです。

ガウディやワーグナーを含めて多くの人は、このギザギザのモンセラット山で感動しました!イベリア半島の3大巡礼地をオススメします!


目次:






地理


2百万年前は、バレアレス諸島(イビサ島、メノルカ島、マヨルカ島)は、モンセラットより標高の高い山でした。そして、モンセラットはバレアレス諸島から流れて来ていた川の三角州だったのです。しかし、プレートの移動でモンセラットは盛り上がり、バレアレス諸島は海の中に沈みました。



モンセラット(ビデオ)


現在、モンセラット山は長さ10キロ、幅は5キロ、円周は25キロで、見た目サイズよりも小さいです。修道院は標高720メートルに建てられていて、モンセラット山のサン・ジェロニー頂上は海抜1236mの高さにあります。

1986年の夏に大きな山火事があったので、その1年後にモンセラット山は自然保護地区になりました。




観光マップ



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歴史、建築


モンセラットはのこぎり山を意味し、モンセラットの紋章は二人の天使がのこぎりで山を切っている図柄です。


880年に山の洞窟で聖母マリア像が発見され、1025年にウリバー修道院長はここに新しい宗派を開きました。その時、ベネディクト派のモンセラット修道院は、ピレネー山脈にあるリポイ修道院の指示を受けていました。



 ベネディクト派 

529年にイタリア出身のヌルシアのベネディクトゥスが新しい修道会を創建しました:ベネディクト派。修道規則は、「平和」、「お祈り」と「労働」です。ベネディクト修道士は黒い服を着ているので、「黒い修道士」とも呼ばれています。



12世紀にロマネスク様式だった教会は修復され、ゴシック様式になり、そして、1410年にモンセラット修道院は、リポイ修道院から独立しました。その後15世紀に、モンセラット修道院は最盛期を迎えることになりました。

修道院に入る前に広いサンタ・マリア広場を横断し、広場の左側にゴシック様式の中庭回廊が見えます。1460年〜1476年にかけて建てられたこの中庭回廊は現在、半分しか残っていません。中庭回廊はモンセラットの紋章で飾られています。



修道院の中庭

1811年-1812年にナポレオンが指揮するフランス軍隊によって、モンセラットは破壊されました。そのため、今私たちが見学出来るこの修道院は当時のものでなく、新しく再建された建物です。

例えば、サンタ・マリア広場に面している正面は、1942年〜1968年にかけて建てられました。門をくぐると、聖職者の建物に囲まれた小さな広場に入ります。ここにある教会の正面は1900年 / 1901年に建てられて、イエスと12人の聖人の像で飾られています。



 正面の彫刻 

左から右へ:タダイ使徒、フェリペ使徒、トマス使徒、シモン使徒、ヤコブ使徒、聖ペドロ、イエス・キリスト、福音書記者ヨハネ、ヤコブ(ヨハネの兄弟)、バルトロメ使徒、アンドレ使徒、マチア使徒、マタイ使徒。



足元にあるモザイクのモチーフは、海の生物です。キリスト教の人々は必ず洗礼を受けます。水を受けることによって、キリスト教徒になります。水の中で生活する生き物も水があって、生きることが出来ます。つまり、キリスト教徒と海の生物は、水が必要だということを説明しているのです。

ところで、中庭の真ん中にある黒いマークが、パワースポットだと言われています。地球からエネルギーをもらう場所だそうです。

1936年:スペイン内戦がおこり、23人の神父が殺され、他の神父たちはモンセラットから逃げなければなりませんでした。

1981年、モンセラットで、黒いマリア様がカタルーニャの守護聖人になった100周年祭がおこなわれました。そして、1991年〜1996年にかけて修道院が改装されました。


さあ、これから修道院に入りましょう。しっ... 静かに!

教会そのものはそんなに広くはないです。長さ:58 m、幅:15 m、高さ:23 m です。


ステンドガラス



黒いマリア様


教会の一番奥に黒いマリア像( La Moreneta ラ・ムラネタ)があります。そこへ行くには、右にある廊下を歩きます。この黒いマリア像は、12世紀に彫刻されたものです。どうして黒くなったのか、理由は定かではありません。一説によれば、木が科学変化をおこして、黒くなったと言います。また、教会の蝋燭の煙によって黒くなったとも言います。

曜日によって、並ぶ時間が違います:冬の平日でしたら、すぐに礼拝堂に進めます。観光シーズンでしたら、約30分並びます。日曜日は、地元の人も多くて、1時間30分まで待ちます・・・(込んでいる時間滞は、11時30分~13時30分。午後2時以降に行くことをおすすめします)。




聖歌隊


13時からは、アスクラニア(12世紀に創立されたヨーロッパ最古の少年達の合唱団のひとつ)を聞くことが出来ます。45人ぐらいの男の子が10分ぐらい歌います(注意:日曜日の合唱団は13時ではなく、12時からです。土曜日、夏休み、クリスマス休みなどには、少年達の合唱団は行ないません)。

教会の新しいパイプオルガン(カタルーニャ製)は、2009年12月に完成しました。4242本のパイプがあり、教会の音響が素晴らしいです。少年達が歌う時にパイプオルガンも楽しめます。

ビロライ(Virolai)という歌は、マリア様へのお祈りです(ガウディの知り合い、ジャスィント・ベルダゲーという神父さんはビロライの歌詞を書きました)。少年達が歌い終わったら、拍手しないで下さい(コンサートではなく、お祈りです!)。

フランコ独裁者の時代は、カタルーニャ国歌を歌うことは禁止だったので、ビロライはカタルーニャの一つのシンボルになりました。





ミュージアム


19世紀にモンセラット修道院が破壊され、多くの美術品がなくなりました。しかし、1911年と(特に)1963年に新しい美術館が造られました。2004年に新しい正面と出入口が造られる同時にモンセラット・ミュージアムが広くなりました。現在、モンセラット美術館では、古代メソポタミア文明、エル・グレコ、カラヴァッジオ、クロード・モネ、ラモン・カザス、ピカソ、ダリ、彫刻家スビラックス、アバンギャルド等の作品がたくさん展示されています。

開館時間:夏:10時~18時45分。冬:10時~17時30分。

休館日:無し。毎日見学できます。

オーディオガイド:日本語なし

オンライン予約:OK




モンセラットとガウディ


建築家ガウディは、カタルーニャの聖地「モンセラット」をよく知っていました。感謝の気持ちを込めて、サンタコバという洞窟に行く山道でロザリオの秘跡のモニュメントを作りました。また、サグラダファミリア教会(バルセロナ)の塔をデザインした時のインスピレーションは、モンセラットの山でした。




アウトドア


アウトドア・アクティビティが楽しめるモンセラット。ハイキングやロッククライミングが好きな方にもモンセラットをおすすめします。

おすすめ:サン・ミケール展望台までのハイキングです。往復40分ぐらいかかり、展望台からもちろんモンセラット修道院とノコギリ山、そして、地中海、バルセロナの後ろにあるティビダボ山のテレビ塔、ピレネー山脈まで見えますよ。



ロッククライミング




モンセラットからの距離


モンセラットからの距離は次のようです:








モンセラット・アクセス


バルセロナからのアクセスが2つあります:バルセロナ・スペイン広場でカタルーニャ電鉄、R5 Manresa 行きの列車に乗り、Aeri de Montserrat で下車、ロープウェーに乗り換えます(バルセロナ~モンセラットの所要時間:約1時間30分)。または、スペイン広場で同じ R5 Manresa 行きの列車に乗り、Monistrol de Montserrat 駅で下り、登山鉄道に乗り換えます。このルートの所要時間が1時間45分ぐらい。


モンセラットに行く電車
(タルーニャ電鉄)



まとめ


中世の時代から現在まで、多くの修道士がモンセラット修道院に住んでいます。信者にとってはとても重要な聖地です。また、伝説・昔話の舞台となった山で、不思議な場所です。


 モンセラット観光モデルコース 

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